3. オゾン発生関連

沿面放電式オゾン発生器

沿面放電を利用したオゾン発生器です。

円筒もしくは平板状のセラミック、ガラスなどの誘電体の一面を面状の導電性物質(以下面状電極といいます)にて覆い、他面に線状の導電性物質(以下線状電極といいます)を配置し、それら面状電極と線状電極の間に交流高電圧を付加してオゾンを発生させます。

誘電体としてセラミックを用いる場合は図のように面状電極をセラミック内に埋め込む場合もあります。

電圧は無声放電法に比して低く1kV~10kV、周波数は高く1~10kHz程度で運転されます。

このような構造で放電が継続するのは、線状電極の端部に交流周期に合わせて強い電界が形成され、その部分から放出された電子が誘電体の表面に付与される現象と、それらが再び線状電極に戻る現象が繰り返し起こっているためと考えられます。

因みにこのようなオゾン発生器の放電の様子を目視で観察しますと、線状電極の周辺部が放電で明るく光り、線状電極と線状電極の間はやや暗く見えます。

オゾンの発生効率を向上するために誘電体を水で冷却する方法、線状電極の間隔を極端に短くする(例えば配列ピッチで0.2mm)方法などの手段が用いられています。

沿面放電法の弱点は電極が腐食劣化することや線状電極から金属性不純物が発生することなどですが、線状電極をセラミックにて被覆して改善を図った構造も実用化されています。

沿面放電式オゾン発生器(図)

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