2. オゾン発生量及び濃度の測定方法

KI法

KI溶液にオゾンガスを通過させると、オゾンがKI溶液中に吸収されてヨウ素が遊離し、そのヨウ素の量をチオ硫酸ソーダ(ハイポ)により滴定してオゾンガス中のオゾン量を求める方法です。

他の濃度測定方法の較正にも用いられる方法です。

ここでは測定の原理は省略し、当社も所属している日本オゾン協会の「オゾン濃度測定方法指針」のなかの非緩衝KI法を参考とし、それを更に簡略化した方法を紹介します。

KI法によるオゾン濃度測定法をご参照ください。

(1)

200cc程度のガス吸収瓶に2~5%KI溶液を満たします。

(2)

オゾンガスを(1)吸収瓶に一定時間(通常1~10分程度)通過させます。

液はオゾンを吸収すると黄色か黄褐色を呈します。

(3)

(2)吸収瓶に硫酸(濃硫酸:水=1:5)を5cc程度加えます。

この操作でヨウ素が遊離し液は茶褐色となります。

(4)

300ccの精製水に対して可溶性でんぷん1gを加え加熱し、でんぷんを溶解させ、でんぷん液を作っておきます。

ビュレット(容積目盛のついたガラス管)に1/10規定のチオ硫酸ソーダを満たし、(3)吸収瓶に滴下し、液の色が淡黄色となったらでんぷん液1mlを加えます。

ここで、溶液は暗紫色を呈します。

(5)

溶液の暗紫色が消えたところを終点として、消費したチオ硫酸ソーダの量を量ります。

(6)

1/10規定のチオ硫酸ソーダ1ccに対しオゾン2.4mgとして気体中のオゾン量を計算します。

(7)

オゾン濃度は上記(6)で計算されたオゾン量に対して吸収瓶に通過させた気体の重量の比率として求めます。

その他

1/10規定チオ硫酸ナトリウムは、標準溶液として市販されています。

なお、濃度の薄いオゾンを測定する場合には1/100規定のチオ硫酸ナトリウムを使用します。

この場合チオ硫酸ナトリウム1ccはオゾン量0.24mgに相当します。

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