
| 導入企業 | 国立研究開発法人森林総合研究所 様 | 
|---|---|
| インタビュー | 木材化学研究室 杉元倫子 様 | 
| 所在地 | 茨城県つくば市 | 
| 使用目的 | 研究、バイオマス | 
| 使用製品 | 研究開発用オゾン発生器 ED-OG-R4 【販売終了品】現在の後継機種は「研究用水冷オゾン発生器 ラボゾン15 LOG-LC15G」です。  | 
インタビュー
――どんなことをされている研究室ですか?
大きなテーマとして、木材の成分を化学的に利用するということをやっています。あとバイオエタノールの原料にしたり等という研究をしています。

――オゾン発生器はどんなことに利用されたのでしょうか?
木材からバイオエタノールを作るための前処理としてオゾン発生器を利用しました。
バイオエタノールは、植物からできて二酸化炭素を増加させずに自動車を走らせることのできる物質として最近急激に世界中で注目を集めています。
 ただ、その一方でバイオエタノールの原料として使われるトウモロコシやサトウキビなんかの値段が高騰して問題になってしまっています。どうにか食料じゃないものからバイオエタノールを作れないか、というのがこの実験を始めた最初の目的です。
木材はセルロース、ヘミセルロース、リグニンという三つの成分からできているのですが、バイオエタノールを作るためにはリグニンを取り除いて、セルロースとヘミセルロースだけにしてやる必要があります。
 そのために一度バイオエタノールの原料である木粉をオゾンで処理してやると、リグニンの炭素二重結合が壊されて、リグニンが取り除きやすくなるのです。

――そのままではリグニンは取り除けないのですか?
取り除けません。したがってバイオエタノールを作ることもできません。オゾンを加えてやる量によってバイオエタノールの元になる糖が作られる量が増えていき、最終的にすべてのセルロース、ヘミセルロースのうち80%程度までを糖に変えることができるようになります。

――非常に明確な実験結果ですね。
そうですね。面白い結果になったと思います。

――弊社のオゾン発生器を選ばれた理由と、使っていて良かった点があれば教えてください。
選んだ理由は、隣の実験室で御社の装置を使っていまして、それで良いらしいよと。調べてみたら大きさもコンパクトで発生量もちょうどよく、値段も手ごろなので購入しました。
買ってみて良かった点は、以前使っていたオゾン発生器があったんですけど、それが空冷で気温により濃度が左右されてしまいます。御社のは水冷で濃度が安定していて良かったですね。それと、以前使っていたオゾン発生器がとても大きくて。だからコンパクトであるというのは嬉しかったですね。
――実験をしていて嬉しいことや、醍醐味などをお聞かせください。
やはり実験が、思ったとおりの結果が出たときは嬉しいですね。
バイオエタノールの実験では木材をオゾンで処理してリグニンを取り除き、糖化処理を施し、発酵させてバイオエタノールを作ってみるというところまでやりました。木材からバイオエタノールを作るという実験でここまでやっているのは世界で初めてなので、やりがいはありましたね。
その結果オゾンを加えすぎると糖化は上手くいっても木粉が酸性に傾いていくため、エタノールが作りづらいということが分かったのです。だから適度なところでとめてやったほうがエタノールは作りやすい。こういうことはそこまで実験してみたからこそ分かった事実です。
――どうもありがとうございました。
製品の活用方法


- (1) 木粉の入ったフラスコ
 - (2) オゾン発生器
 
酸素ボンベから酸素を流し、オゾン発生器でオゾン含有酸素となってフラスコ内部に導入される。酸素流量は0.5L/min (オゾン発生量は5g/h程度)。
フラスコを回転させてすべての木粉にオゾンが当たるようにする。
送られたオゾンはほぼすべてが木粉と反応し、ガスの出口ではオゾン濃度が0になる。
この実験の詳細については以下のページを参考にしてください。
- ○研究の“森”から No.154 (PDF)
https://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/kouho/mori/mori154/mori-154.pdf - ○第1期 中期計画成果集
https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/chukiseika/index1.html 
おすすめ機種の詳細はこちらから
研究用水冷オゾン発生器 ラボゾン15/40 LOG-LCシリーズ
最高オゾン濃度200g/m3以上。接オゾンガス部メタルフリー化を実現し、パーティクルの混じらないクリーンなオゾンを利用できます。高濃度のオゾンを使いたい方に最適の研究用オゾン発生器です。
