オゾン物語 水中植物油のオゾン処理試験

水中植物油のオゾン処理試験

植物油にオゾンを通ずるとオゾン化オレイン酸のようなオゾン化物が発生することはお話しました。

このようなオゾン化物は植物油の分子の中の炭素の二重結合の部分にオゾンが入り込んだもので一般にオゾニドといわれてます。

現在グリーストラップといわれる水処理装置の中にオゾンが吹き込まれてオゾン処理がされているところがあります。この装置は飲食店等の排水中の油と水を分離するために設けられている装置です。このような装置の中では植物油等の油が水中にあってオゾンと反応してます。

そこで水中の植物油にオゾンを当てる試験をしてみました。

次が実験装置です。

水中植物油のオゾン処理・実験装置

オゾン発生器はエコデザイン社製空冷式オゾン発生器のED-OG-R6です。

オゾン発生用の原料は大気で流量を5l/min程度でオゾンをバブリング(気泡状に吹き込む)しました。

これはひまわり油50gを水500ccに加えた試験サンプルです。

ひまわり油50gを水500ccに加えた試験サンプル

次はその8時間処理後の状態です。

ひまわり油50gを水500ccに加えた試験サンプルの試験8時間後

次はそれをザルにとったもので、白く粘っこい泡沫状のものとなってます。

ひまわり油50gを水500ccに加えた試験サンプルの試験8時間後

次は大豆油50gを水500ccに加えたサンプルです。

大豆油50gを水500ccに加えた試験サンプル

次はその15時間50分処理後の状態です。

大豆油50gを水500ccに加えた試験サンプル・15時間50分後

次はそれをザルにとったもので、黄みがかった沫の塊の集まりです。

大豆油50gを水500ccに加えた試験サンプル・15時間50分後

以上では2種類の植物油についてだけの試験ですがこれから次が推定されます。

  • オゾン処理により植物油は半固形状の泡状物質となる。
  • 生成される沫状物質の性状はもとの植物油の種類により異なる。
  • オゾン処理しても植物油が水に溶けるようになるわけではない。