
| 導入企業 | 株式会社トキタ 様 |
|---|---|
| インタビュー | 時田 武 様 |
| 所在地 | 茨城県稲敷郡河内町 |
| 使用目的 | 脱臭、水処理、脱色、生物 |
| 使用製品1 | オゾン発生量5g/h。コンパクト、空冷式でありながら放電部の冷却効率の安定性に優れます。 |
| 使用製品2 | 室内空気を原料に、2,000mg/hのオゾンを発生することができます。原料酸素を用意する必要がありません。タイムスイッチにより、無人の時間帯にも自動運転が可能です。 |
課題解決のポイント
トラフグ陸上養殖水槽の「脱臭・脱色」に、オゾンガス添加を活用
養殖特有の“臭み”がなくなり、出荷品質(味・におい)の安心感が向上
ろ過槽+オゾン処理槽+プロテインスキマーの組み合わせで自動的に水質浄化
汚れが分解→泡として浮上する課題を、プロテインスキマー併用で安定運用
用途別に2機種を使い分け(主系統:FOG-AC5G/出荷前:ED-OG-AP1)し、コストも最適化
課題 ー養殖水槽の汚れ・臭い(臭み)と、水質管理の負担
- 排泄物・エサ残りによる水の汚れと臭い
多数の魚を飼育する養殖では、排泄物やエサの食べ残しが原因で水が汚れやすく、濁りや臭いにつながります。結果として、フグの身に養殖特有の臭みが出てしまうことが課題でした。
- 出荷前の水槽入れ替えだけでは臭みが残る
出荷が決まった個体をきれいな水槽へ移して臭みを落とす工夫をしても、臭いが残ってしまうことがあり、品質面での不安が残っていました。

フグの養殖水槽
解決 ーオゾン処理(脱臭・脱色)+プロテインスキマー併用で自動浄化
水質浄化用のろ過槽に加え、オゾン処理用の水槽を設けてオゾンガスを添加。汚れやにおいの原因成分を酸化分解する仕組みを導入しました。さらに、分解に伴って浮上する汚れ(泡)をプロテインスキマーで回収できるようにし、運用を安定させています。

オゾン発生器とプロテインスキマー
製品の活用方法 ーろ過+オゾン処理槽へのガス添加(併用:プロテインスキマー)
① ろ過槽に加えて「オゾン処理槽」を設置し、処理槽へオゾンガスを添加して脱臭・脱色を実施
② オゾンにより汚れが分解され、泡として浮上するため、プロテインスキマーを併用して汚れた泡を回収
③ 主系統は産業用オゾン発生器(FOG-AC5G)を使用し、酸素発生器を併用して運転
④ 出荷前の比較的汚れにくい水槽は、エアポンプ内蔵機(ED-OG-AP1)を活用し、ろ過と合わせて簡易浄化

導入フロー図

出荷前水槽 ED-OG-AP1はスペースが小さい場所でも設置が可能です
導入後の成果:臭みの解消と、水槽の視認性向上(運用の安定化)
オゾン導入により、養殖特有の臭みが抑えられ、汚れも自動的に除去できる状態へ。水槽の透明度が上がり、管理面でも改善が見られました。
- 養殖特有の“臭み”がなくなった
オゾン処理の導入後、トラフグから養殖特有の臭みを感じなくなり、出荷品質の面で大きなメリットが得られました。
- 水槽の底まで見えるほど透明度が向上
導入前は汚れで水槽内が見えにくい状態でしたが、導入後は水槽の底までくっきり見えるようになり、見た目の水質も改善しました。
- プロテインスキマー併用で運用が安定、用途別の機種選定でコストも最適化
オゾンによる分解で発生する泡はプロテインスキマーで回収でき、ろ過+オゾン+スキマーの組み合わせが効果的に機能。さらに、主処理と出荷前水槽で機種を使い分けることで、必要十分な浄化と導入コストのバランスも取りやすくなりました。

導入後の変化 水底のブロックまではっきりと見えるようになっています。
お客様の声
導入して一番良かったのは、トラフグから養殖特有の臭みを感じなくなったことです。排泄物やエサの食べ残しで水が汚れやすく、これまで臭み対策には苦労していました。
導入後は、汚れが自動でほとんど除去できるようになり、水槽の底まで見えるほど透明度も上がりました。オゾンで分解すると泡が出ますが、プロテインスキマーも併用しているので浄化がうまく回っています。

調理例 ふぐ鍋 臭みは全く感じません
インタビュー
――業務内容を教えてください。
小学校の廃校を利用して陸上養殖を行っております。元々この地域は塩分濃度の高い地下海水があり、農作物にも使えないため未利用の地下資源となっていました。この地下海水を利用することでコストを削減し、養殖事業を始めることが出来ました。
――小学校を改修して養殖場を作っているのですね。
近年は廃校となる小中学校が増加していて、SDGsの観点から、ただ取り壊すだけだと費用が掛かるので様々な用途に再利用しようという動きが広がっています。この養殖場に使っている廃校は、河内町から無償で貸付していただきました。
先ほど申し上げた通り河内町には地下海水があり、そのまま水槽として使える25mプールなどもありますので、陸上養殖を始めるにはまさにうってつけの場所だったわけです。また、元々私は建設業を営んでいるため、自前で養殖施設を作ることができます。

左がチョウザメ用プール、右がトラフグ用の養殖水槽です
(トキタWebサイトより許諾を受けて掲載)
――オゾンをどのようなことに使われているのでしょうか?
トラフグ養殖水槽の、脱臭、脱色の用途で使っています。この養殖場では水質浄化用にろ過槽の他にオゾン殺菌用の水槽があり、そこにオゾンガスを添加することで殺菌を行うとともに、汚れやにおいを分解しています。ただ、オゾンで分解すると池の表面に汚れが浮き上がってきて泡だらけになってしまいますので、プロテインスキマーも併用して浄化をしております。このろ過槽、オゾンガスとプロテインスキマーの組み合わせが非常に効果的に機能しています。
――オゾンを使ってよかったことは何ですか?
トラフグから養殖特有の臭みがなくなったことです。養殖の場合、沢山のフグを泳がせているので排泄物やエサの食べ残しなどが原因で水が汚れて、フグの身に特有の臭みが出てしまいます。対策として、ろ過槽を通すほかに、出荷が決まったフグをキレイな水槽に入れ替えて、フグの身に付着した臭みを落としているのですが、それだけでは臭いが残ってしまいます。このような臭みがあると料亭などにフグを卸すことが出来なくなってしまいます。
そこで、オゾンを導入したところ、汚れが自動でほとんど除去できるようになり、それに伴って養殖特有の臭みを感じなくなりました。また、これを使う前は水槽が汚れで水槽の中がほぼ見えない状態でしたが、今は水槽の底までくっきり見えるようになりました。

トラフグ水槽。底にいるトラフグもしっかりと見えます
――トラフグはどのくらいの数を飼育しているのですか?
合計で約4,000匹(※取材当時)ほどのフグを飼育しています。フグの生育度合いによって4段階に水槽に分けて、与えるエサの量などを調整しています。
――陸上養殖場を営む上で大変な点は何ですか?
特にトラフグは生育時の管理が大変です。トラフグは攻撃的な性格で、狭い水槽の中で飼うとお互いのヒレを嚙み合ってしまいます。そこで年4回歯を切るのですが、どうしても噛み合ってしまう個体が出てきます。一度ヒレが傷ついてしまうと段々と弱ってきてしまうので、早めに出荷するようにしています。
それから、フグは繊細で、厳密な水質管理が必要になります。日々、気を付けてはいますが、稚魚はどうしても弱いところがありますので、一定数死んでしまう個体も出てきてしまいます。
一方で、チョウザメはそもそも歯がない上に温厚なのでこのようなことは起こらないのですが、チョウザメが十分に成長するまで7~8年もの時間がかかってしまいます。その間はほとんど収益に繋げられないのですが、ひたすら待つしかないです。温度変化にも強く、生育度合いによって分ける必要がないので、野外の25mプールでじっくりと育てています。

出荷前水槽。収益化が早いトラフグと、収益化が遅いが利益率のいいチョウザメを両立しています
――トキタさんのトラフグの特長はなんですか?
まず養殖なのに臭みがないことは一つの特長なのですが、そのほかの特長は、フグの皮が非常においしいことです。これはなんでこうなったかはまだ分からないのですが、天然物にも負けない自信があります。
また、陸上養殖特有の特長として、トラフグの出荷を2倍の生育スピードで、かつ1年を通して行うことができます。陸上で養殖を行っているので赤潮のリスクもないですし、フグにとっていい環境を整えることで早く生育します。このため、料亭などに安定した価格で供給することが出来ます。

フグの皮の湯引き 下処理はトキタさんが行っています
最後になんといっても安全であるということです。フグを食べるには、専門の資格を持った人がフグの肝を処理しないといけないというのはご存知かと思いますが、トキタでは自社でフグを捌くことができます。
基本的に、フグの出荷時は捌いた状態で供給しております。ご家庭ではもちろんのこと、料亭でもフグを捌ける所はかなり少ないので、一つの強みになっています。フグの毒は猛毒ですので、何よりも丁寧に処理するということを心掛けています。
――ありがとうございました!
使用機種の詳細はこちらから
産業用空冷式オゾン発生器 ファボゾン5 FOG-AC5G

オゾン発生量5g/h。コンパクト、空冷式でありながら放電部の冷却効率の安定性に優れます。
■5g/h・最大濃度70g/m³
■設置場所を選ばない空冷式
■外部I/O標準搭載で設備連動
■流量計0.5/1/5L、小・中規模運用
使用機種の詳細はこちらから
エアポンプ内蔵オゾン発生器 ED-OG-AP1

室内空気を原料に、2000mg/hのオゾンを発生することができます。原料酸素を用意する必要がありません。タイムスイッチにより、無人の時間帯にも自動運転が可能です。
■2000mg/h・原料酸素不要
■ポンプ・タイマー内蔵
■出力調節・配管接続に対応
■AC100V電源のみで運用可能
